「英雄復活リボーン・オブ・ジャスティス(仮)」

ゲームマスター:いたちゆうじ

【テストシナリオ参加募集案内】(全1回)*このシナリオは参加費無料・キャラクター登録不要でした。

 いつのころからかは、わからない。
 ただ、気がついたら、そうなっていた。
 世界各地で凶悪犯罪が大幅に増加。
 暴行、暴走、盗聴盗撮、詐欺、恐喝、強盗、誘拐、毒殺、殺人、セクハラ、強姦、ハッキング、脱税、談合、耐震偽装など、ありとあらゆる犯罪の世界発生件数が10年前と比べて2倍以上に膨れあがったのだ。
 もちろん、行政が何もしなかったわけではない。
 各国は警察組織を強化し、軍にも協力をあおいで徹底的な犯罪対策を実施したが、それらの対策は全て、成功しなかった。
 むしろ、警察官や警察署の襲撃事件が相次いで起こるなど、犯罪者たちの行為はエスカレートしていったのだ。
 大規模な暴動や暴走に対しては軍が出動することで何とか解決することもできたが、犯罪者たちによって軍の基地や兵器が破壊されるという事件が多発し、軍隊でさえも疲弊する状況となっていた。
 世界は無政府・無法地帯に近い状態になっていくかに思えた。
 やがて、人々の間に噂が広がる。
 凶悪犯罪増加の裏には、世界的犯罪組織の存在があるのだと。
 デッドクラッシャーズ。
 そう呼ばれたその組織は実在するかどうかも怪しかったが、世界を混乱に陥れようとする悪の組織が「超甲人」と呼ばれるサイボーグを使って次々に凶悪犯罪を引き起こし、また犯罪者に武器の貸与やアイデア提供などの援助を行っているのだと、多くの人々は信じた。
 そして、各国政府も。
 大国とされる国家の多くが謎の組織「デッドクラッシャーズ」殲滅のために、公に、あるいはひそかに対策を進めたが、不気味なことに、「デッドクラッシャーズ」対策を叫ぶ政治家や官僚が次々に暗殺される事件が多発したのだ。
 組織の送り込む刺客を恐れた各国政府は、デッドクラッシャーズ対策についてすっかり及び腰になってしまった。
 もはや、行政は市民の安全を守ることができなくなったといってもいい。
 だが、ここにひとつの希望があった。
 日本の一般市民たちがひそかに団結し、平和維持組織「アーマードピジョン」をネット上に結成したのだ。
 同種の民間団体は既に数多く結成されていたが、どの団体も組織運営にゆきづまったり、十分な武装をできなかったり、あるいは代表のスタッフが突然暗殺されるなどして、ほとんどの団体は壊滅していた。
 唯一、アーマードピジョンだけが伸びていったのはなぜだろう? 所在が不明なため決して暗殺されないといわれる「グレイト・リーダー」のカリスマ性と、スタッフに科学者や技術者が多かったこと、会員から定期的に資金を集めて莫大な財源を築いていたこと、などが考えられる。
 特に、アーマードピジョンの科学者が開発した「レッドクロス」と呼ばれる特殊装甲は、装着することで生身の人間でもデッドクラッシャーズの超甲人たちと互角に闘えるという、画期的な発明だった。
 さらに、ア−マードピジョンはとてつもないアイデアを実行に移していた。
 全国の会員から集められた資金をもとに、デッドクラッシャーズに対抗しうる力を持った戦士たちを世界中に募集したのだ。その戦士たちとは、百戦錬磨の兵士を始め、天才科学者や、ロボットや、あるいは超能力者など、とにかく強そうな力を持った者なら国籍等を問わず無節操に雇い入れようというものだった。
 アーマードピジョンの審査を経て採用された傭兵たちは平和の護り手という意味で「ガーディアン」と呼ばれ、支給されたレッドクロスを装着して、出動要請に応じてデッドクラッシャーズの超甲人部隊と激突、華々しい戦果をあげた。
 日本の市民に絶大な支持を受けたアーマードピジョン。政府はアーマードピジョンの存在や活動を公には認めようとしなかったが、事実上黙認していた。
 海外からも注目されたアーマードピジョン。各国に支部を広げようという動きがみられる中、デッドクラッシャーズも本格的にアーマードピジョン殲滅に乗り出そうとしていた。
 そう、そして、悪夢のような事件が起こった……。



 20××年1月10日の午後。
「ニャハハハハハハハハハ! 虐殺だニャー!」
 突如、ネコのような笑い声が○○町の商店街に起きたかと思うと、次の瞬間、すさまじい破壊音と、人々の悲鳴がとどろいた。
 ちゅどーん!

 キャー! ウワー!
 傷を負った顔を覆い、血を流しながら人々が逃げまどう。
「お前らはみな、ワレワレーの新兵器の実験台になるだニャ! 死ね、愚かな人間たちよ! ワシは決して恨みは忘れないだニャ! それ、やれー!」
 商店街のあちこちに爆発が起き、倒壊した建物の下敷きになる人々、超甲人の部隊に襲われ、折り重なって倒れる人々。
 街は、地獄と化していた。
 警察署や交番は、とっくの昔に襲撃されて、破壊し尽くされている。
 と、そこに、アーマードピジョンの傭兵たちが現れる。
「待てい、貴様ら! 今日はいったいどういうつもりで、こんな大規模殺戮を行う!」
 目の前の大虐殺光景にショックを受けながらも、傭兵たちはデッドクラッシャーズの超甲人部隊と戦闘を繰り広げる。
「レッドクロス装着! とわー!」
 元空手選手のチョップを受けた超甲人が爆発。同様に、傭兵たちの熟練した技を受けた超甲人たちが次々に爆発・炎上する。
「ニャハハハハハ、やるな、ピジョンのゴミ兵どもが! だが、こいつはどうかニャ〜?」
 ネコと人間が合体したような外観の男が手を振り下ろすと同時に。
「デッドォォォォォ! デッドォォォォォォォ!」
 大きなクワガタのような怪物が姿をみせ、頭部から突き出ている巨大なハサミから、超高圧電流をほとばしらせたのだ!
「うら、くらえ〜! デッドサンダー!」
「な、何だこいつは!? う、うわ〜!」
 傭兵たちの悲鳴が大空にとどろく。
 空中をはしってきた超高圧電流の直撃を受けたレッドクロスが破壊され、次々に爆発が起きる。
「デッドォォォォォ! デッドォォォォォォォ! 皆殺しだ!」
 怪物は恐るべき怪力で電信柱を引っこ抜いて振りまわし、ブーンと羽根を広げて飛んで、着地してから再び超高圧電流をはしらせる。
「うわ〜!」
「ニャハハハハハハ! その調子だニャ! よし、ワシは帰るから、一人残らず殺しておけだニャ! 爆撃機も呼んでおいてやるニャ〜!」
 ネコのような声が消えると同時に、商店街上空に爆撃機が姿をみせる。
 ちゅどーん、ちゅどーん!
 爆撃機の爆撃を受け、商店街は煙に包まれた。
 このまま、この商店街は完全に破壊し尽くされてしまうのだろうか? 商店街の中にはまだ、あちこちに負傷した市民がいて、必死に逃げ続けているのだが……。



 アーマードピジョン本部より指令。
 本指令は、グレイト・リーダー直接の発令になります。
「待機中のガーディアンの方々に、至急応援願います。テレビニュースで報道されているとおり、○○町商店街がデッドクラッシャーズの謎の部隊に襲撃を受けています。さきほど出発したガーディアン第1部隊は、全滅が確認されました。このようなことは、これまでになかったことです。みなさん、ただちに現場に急行し、デッドクラッシャーズの部隊を撤退させて下さい。もちろん、可能なら完全破壊を行っても構いません。ただし、いつもいっていることですが、一般市民の犠牲は最小限に抑えるように。人命第一でお願いします。この闘いで最も功績のあった方には、現金1,000万円をただちに支給する準備があります。人命第一の原則を破った方には何も支給されません」
「なお、敵部隊の中に1体、レッドクロスを破壊できる力を持った、未確認の兵器が確認されています。くれぐれも注意して下さい」
 (以上、超極秘暗号メールを特別解読)



 メールを受け取った傭兵たちが、次々に立ち上がる。
「第1部隊が全滅!? どういうことだ?」
「レッドクロスを破壊できる新兵器を敵が生み出したというのか?」
 一騎当千の傭兵たちも、動揺を隠せない。
「とにかく、俺たちはいわれたら出動して事件を解決しなきゃ、報酬をもらえないんだ。いくぞ!」
「おう! だが俺は、金のためだけに動いているわけじゃないぜ! 俺がピジョンで働いているのは、奴らが許せないからだ!」
 一人の傭兵が、テレビにうつしだされる商店街の悲惨な光景に、怒りの表情を隠せないでいる。
「でもよ、今度の敵は相当ヤバそうだぜ? いくら俺たちが全員『キャリア』だからって、生命の保証はマジでできないぜ?」
「バカ野郎! ブルってんじゃねえよ、俺たちがやらなきゃ、誰がやるんだ! 政府が何をしてくれる? ただ商店街を封鎖して、人々を見殺しにしているだけじゃねえか!」
「それはそうだけど、でもさ……」
「不安なのはわかるけど、いざとなったら、あれを使えばいいんじゃ?」
「えっ、『あれ』はまだピジョンでも公認されてなくて、使用は禁止されてるはずじゃ?」
「おい、『あれ』って何だよ?」
 一人の新人傭兵が、仲間たちの会話に首をかしげて尋ねる。
「うん……いや……実は、俺たちが装着しているレッドクロスには、まだ隠された力が眠っているらしいんだ……」
「隠された力?」
「ああ。お前も知ってのとおり、レッドクロスは、人間の精神に反応する不思議な物質で構成されている。俺たちが『変身!』と叫ぶと、ボール状になっていたレッドクロスが装甲のかたちに展開されるのも、俺たちの気合に反応しているからなんだ」
「ああ、確かに、レッドクロスは精神力の高まりに反応するが、それが?」
「装着している状態で、さらに俺たちの気合が高まり、まさに『爆発』ともいうべき状態になったとき、レッドクロスはその真の力を発揮するらしい」
「レッドクロスの、真の力? そういえば聞いたことがある。『必殺技』スペシャルテクニックの存在を。だが、そんなことが本当に起きるのか?」
「それはわからない。実際の戦闘で『それ』が起こらなきゃ……。ただ、噂ではスペシャルテクニックの力はあまりにも強大なため、ピジョン本部は使用を認めていないらしい。さらに噂では、スペシャルテクニックの発動の仕方は人によって違うとか……そいつの個性に応じて技の形態が変わるらしい」
「う〜む。スペシャルテクニックとはいったい? まあ、そういう噂を信じてないで、確実な力で闘おうぜ、みんな。何としても商店街を燃やすあいつらをぶっ飛ばすんだ!」
 傭兵たちが次々に出動していく。
 さあ、きみもすぐに出動するんだ!
「世界の平和は俺たちが守る!」
 闘え、アーマードピジョン! ゆけ、ガーディアン!

●シナリオ登場キャラクター(NPC)

☆ネコ男爵☆  デッドクラッシャーズ極東支部の大幹部の一人。ネコと人間を合体させたサイ ボーグ。超甲人1000人の部隊を指揮する。可愛い外見とは裏腹に性格は残忍 で「虐殺だニャー!」を口癖に、凶悪な作戦を次々に遂行する。
☆デッドサンダー☆  デッドクラッシャーズの新開発「第1号」とされる謎の兵器。巨大なクワガタ のような外観の怪物で、頭部のハサミから超高圧電流をほとばしらせ、電信柱を ひっこ抜くほどの怪力を持つ。短距離なら飛ぶこともできるようだ。レッドクロ スを破壊できるほどの力を持ったこの怪物に勝つことはできるのか?
☆グレイト・リーダー☆  平和維持組織「アーマードピジョン」のリーダーと呼ばれる謎の人物。その姿 をみた者はなく、指示は常にネット経由で送られてくる。一説によれば、ネット 上にしか存在しない仮想人格(人工知能AI)であるといわれるが、真相やいかに ?


【アクション案内】

i1.デッドサンダーと闘う
i2.爆撃機と闘う
i3.超甲人の部隊を蹴散らす
i4.一般市民の救助活動を行う
i5.その他


【マスターより】

 とりあえず、実験版です〜。全1回で完結する無料のシナリオですので、みな さん、ふるってご参加下さい〜。敵に勝つことより、どんなキャラをどんな風に 活躍させるか、を楽しんで頂ければ幸いです〜。特撮ヒーローもの、そしてスー パーロボットなノリもありでいきましょう〜。スペシャルテクニックを使う方は 、どんな技なのか書いておいて下さいね〜。なお、あまりに無敵な技だった場合 、仕様が変更されますのでご了承下さい(笑)。好評だったら全6回程度の本格的なシナリオ運営も考えていますのでよろしく!! なお、ネコ男爵はこのテス ト版の次回には登場しませんので、彼を攻撃対象にしても無意味です(笑)。

●次回サブタイトル(予定)

「いまだ、爆発! スペシャルテクニック・解禁のとき」

●たとえばこんなPC&アクション

・ヒーローは、敵と闘うばかりではない。レスキュー系のヒーローを作成し、救助活動専門で活躍するのもよいでしょう!(レスキューシリーズって特撮ものにありましたよね♪)
・開発担当として、科学者等のPCで参加することも可能! 超兵器を開発して場に華を添えよう! ただこのテスト版ではあまり活躍できないかも? まあそこは工夫したアクションで。
・人間のPCでなくてもOK。ロボットでもいいし、宇宙人・妖怪などでも可(笑)。レッドクロスがなくても変身できたりして?
・行政が頼りにならないなんて、そんなことはないぜと、刑事等のPCで参加も可能! その場合でもピジョンに所属させることは可能! あえて所属の傭兵にはせず、レッドクロスも必殺技もなしにすることもできますが、戦闘は難しいかも? いずれにせよ、行政側としての活躍が期待されます。仮面ライダーの滝和也のようなキャラもありでしょう。
・やっぱり萌えが一番! きれいなお姉ちゃんが変身したらなぜかメイドの姿に! レッドクロスにはこんな使い方もあった!(笑) しかも闘わずに応援してるだけだ! 別に強いキャラじゃなくてもいいんですよ。ガーディアンの設定とは矛盾してるけど(笑)。

テストシナリオにつき、参加は無料でした。
PC登録も不要でした。

このテストシナリオは携帯メール参加にも対応し、
リアクション(行動結果)は、当サイトに掲示される他、メルマガにて配信されました。

【スケジュール】
2/10 メルマガ配信&リアクション公開済