【シナリオ世界紹介】

 世界ヴェルエルは6つの勢力で成り立ち、人々はその勢力ごとに特色ある風習を持っている。
 その中にキビートという機械技術を捨てた勢力圏があった。
 そして世界ヴェルエルに異変があった時より、キビート勢力圏は他の世界の影響を全く受け付けない状況下にあったのだった。

 そのキビートは、世界ヴェルエルの中で一番陸地の少ない勢力である。大陸もなく島々が各所に点在する地域キビートでは、島々を繋ぐ船が一番の交通手段であり、人々の生活を支える大きな柱である。人々は、世界ヴェルエルの中で一番海洋面積が広い海を中心に、自由に生活している。そんなキビートの歴史には、全てを束ねる国も独裁者も存在しなかった。何故なら、人々は島から一人代表を選びだし、その人達を集めた組織でこの勢力圏の統治しているからである。それがキビート連合勢力という大きな勢力組織であり、唯一島々を束ねる事が出来る権力を持った者達の集団なのだ。その組織のお陰で、キビート連合勢力が作られてから戦いもなければ争いもない普遍的な平和がキビートでは続いている。

 キビートの気候は一年を通して温暖であり、ほぼ全島が熱帯雨林地域である。そんなキビートに住む人々には、機械技術を捨てて自然との共存を強く望む意識が強い。人々はその地域の土地を切り開き生活を続けてきた為か、人々の傍には常に自然があり自然と共存していた。全てが人力や自然の力で動いているのだ。そこに住む人々にとって自然が全てであり、神の化身のように何百年と大切に守ってきた。しかし、逆を言えば発展を望まぬ世界、現状を維持する事を目的とした世界とも言える……そこだけまるで永遠に時が止まったように世界はずっと変わらなかった。

 だが、その世界の時が突然動きだした。それは一つの気候の気まぐれによって引き起こされたものだった。

【シナリオ登場キャラクター(NPC)紹介】

☆トルカ・ウィシャード☆

24歳、男 179cm 調査団「テラスマ」の総団長
  いつも無表情で冷静沈着。
  キビート連合勢力代表の長男。規律や法律を重んじる性格の為、それを乱す者を許さない。
  だが、誰よりも自然を思う一面も持ち合わせている。

イラスト/倉沢翌