「聖アスラ学院のお化け退治作戦」

ゲームマスター:夜神鉱刃

【シナリオ参加募集案内】(第2回/全2回*)

  昨日の夜に行われた聖アスラ像の警備から一夜が明けた……。
 昨夜の学内での事件後、風紀委員会と調査協力者の集まりは一度解散し、翌日の再調査になった。

 まだ開門時刻の午前七時過ぎ頃であるが、生真面目なスノウと従順なコーテスは、風紀委員室で昨日の事件の整理をしている……。

「ところで……スノウ委員長? 肩のケガは、もう大丈夫……ですか?」
「え? 肩……? ああ、昨日、謎の生物から攻撃されたところね! ええ、おかげさまでもう大丈夫よ。応急処置がまずあったし、かなり早い段階で回復魔術をかけてもらえた上に、テレポートで家までの付き添いもあったから、すっかり完治しているわ!」
「ほっ……それはよかった……」

 どうやらスノウ、事件の推理に没頭していたようで、昨日、ケガをしたことは忘れていたようだ。逆に言えば、気にならなかったぐらい、ケガは完治していたと言えるだろう。

「それはそうと……委員長にケガを負わせたその生き物ですが……結局、昨夜、一匹も捕捉できませんでしたね……。野放しにしては……マズイかと!」
 コーテスは、必死の形相で叫びそうだ。

「もちろん、対策はするわよ! 現時点において、報告にあった学院内部の被害場所と昨夜の調査以外での被害はまだ出ていないわ! 今日もメンバーを集めて、早急に対応したいところね!」
 スノウは昨日の一撃を思い出し、怒りが込み上げてきたようだ。その一方で、風紀委員長として、学院の風紀を怪しい生物によって乱されている現状を危惧している。
「まあ、謎の危険小動物の対応に関わるメンバーなら、それなりの腕や装備も必要でしょうね……」

「それと……昨日の夜の……不審者たちですが……ウォルター先生と例のテロリスト……どうしましたっけ?」
 コーテスは、思い出したかのように、はっと、質問を出す。

「不審者ね……。ウォルター先生の方は、私が彼の講義を受講しているから、あとで質問をしに行きたいところだわ。そして、自称テロリストの方は、当直で警備員室にいた警備のおじさんに預けられているみたいだから……そちらもあとで話を聞きに行きたいわね」
 スノウは不審者たちの姿を思い浮かべながら、腕を組んで返答した。

 ここで、一度、会話が途切れる。

 放心した表情のコーテスは、昨日の昼の部と夜の部の両方の報告書をガサガサと何ページもめくり出して、ため息をつく。

「本当に……もう……次から次と変な事件だ……! 像が破壊されたり……食堂が荒らされたり……謎の危険小動物が暴れたり……ケガ人が出たり……不審者が何人も現れたり……! 優しいPLの皆様……風紀委員会を救ってください……!」

「コーテス、あなたは誰と話をしているの?」
 彼の混乱した発言を不審に思い、質問をするスノウ。

「……天と!」
 疲れた顔でにこやかに答えるコーテス。

【アクション案内】

y1.謎の危険小動物をどうにかする
y2.「不審者」をどうにかする
y3.y1とy2以外の線を再調査する
y4.その他

【マスターより】

さて、前回に引き続き、いよいよ事件の展開は佳境へと突入しました。皆様の熱意ある調査(アクション)のおかげで「調査編」は大変良い方向で終わりましたね。そして現時点で既に、犯人とトリックの情報は全て出そろっています。疾風怒濤の「解決編」において、「お化け」事件は完全解決となるでしょうか? 聖アスラ学院の風紀と平和を守るのは、異世界人の皆様です!