| ムーア世界のこれから 活動的な服装をしたサンダル履きの少女リク・ディフィンジャー。東トーバを脱出したリクは、意思を同じくしたムーア世界の若者たちと、“今後どう動いていくべきか”について話し合い始めていた。リクはムーア世界の若者と同じ視線を持って言う。 「んでさ、今後どうしたいか皆の意見が聞きたいんだ。皆の意見を聞かないとまた前回のようになっちゃうから、それを避ける為にもね? すべてにおいてリスクはあるよ? それを覚悟の上で意見を聞かせて? 皆の気持ちを知りたいし……かといって無理もさせれないじゃない? 皆の目標や決意……やりたい事できる事、聞きたいな?」 ムーア世界の成り立ちから、民のできることを考えたいと思うリク。そのリクに対して、若者たちは「勝算のない戦いはできないこと」や「情報によっては協力したいと思うこと。いざという時には戦ってもよいと思うこと」などを告げる。 「えーと、バラバラにいていざという時に集まるようにするとよいとか?」 リクの言葉に若者たちは、その為にリクの作った“リクナビ”の価値があると告げた。 「んーと……てことは、臨機応変に勝てそうな作戦がある時に協力したいってコト? 自分達の力量をみてどうやったら勝てるのかの作戦を立てて、その内容によるってことだよね」 若者たちは、人数が必要な陽動作戦を行うとすれば武器に見せかけたものでおびきよせるくらいはするという。 「我々は力では勝てません。それに、今、もし商人が調達してくれる武器があったとしても、剣以外の武器は、扱い方がわかりません……扱える技を得たいとは思いますが……」 すでに商人から調達準備はいつでも整っている銃剣類の武器。さらには、軍事工業の街ネルスト産の大砲までも、その流通を商人が担っていた関係から、いつでも調達可能であったのだ。 かつて長きに及んだムーア世界混乱期には、女子供までも剣や銃でもって戦った時代がある。この頃は、武器と共に暮らした世界の者たち。しかし、《亜由香》のもたらした夢の訪れと共に、ムーア世界における一般の民たちは、武器から離れていたのだ。若者たちは言う。 「ムーア兵の中にも、志は同じ者がいるでしょう。彼らの多くも生活からやむなく兵の道を選んだ者も多いのです……彼らを味方にできれば、大きな力になるのでしょうね……」 リクの前には、自分たちの力量の低さを嘆くばかりのムーア世界の若者たちがいた。 すでに夢魔の力を失ったムーア世界。 夢から醒めた人々は、修羅族を中心とした亜由香側と、上級魔族側の魔族に支配されることとなる。 ムーアを統べていたはずの亜由香本人にも変調の現れる中、上級魔族の野望が動き出すという。 その未来はまだ見えない。 |
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