『Velle Historia・第1章〜忌わしき水の記憶』

ゲームマスター:碧野早希子

【シナリオ参加募集案内】(第3回/第1章全4回)

 華の皇子やアール・エスを調べていたトリスティア。華の皇子に関しては、同タイトルの小説があった事と、元になった惑星キャエルムの伝説があった事がわかる。
 また、ナガヒサ・レイアイルが若い時にそう呼んでいた知り合いが、今でもいるという事もわかった。だが、その人物は仕事の都合上来月にならないと来られないと、エスト・ルークスは告げる。
 依頼人である中央行政府の政府高官に報告をしに来たルーク・ウィンフィールド。そこで依頼人から天空階級の一部に不穏な動きがあるという情報を得る。また、ナガヒサに関する情報を聞いてみると、彼は地上階級出身で、幼少の頃より博学で神童と呼ばれていたらしい事、昔は女性のような顔立ちもあって、27年前にヴェレに付け狙われ連れ去られた事を知る。
 そして大地革命は、皇帝を中心とした天空階級と、反天空勢力『インフルエンティア』である地上階級との戦いでもあるのだと。
 天宮遺跡(ヴァーヌスヴェレ・ルイン)で発掘調査を行っている頃、ナガヒサが水の賢者ではないのかと気になりだし、遠回しであるが直接本人に問う。
 最初はあえて避けるように告げていたナガヒサも、マリーの潔い言葉で自分の身分を明かしてしまうのだった。
 しかし、新たな事実もある。ナガヒサが特に反応したのは皇帝という人物。大地革命で死んでいるのだが、未だに影響力が強いのか、思い出したくない過去を呼び覚まされそうでならなかった。
 また、アール・エスは革命時に死んでいるらしい事も判明した。ナガヒサが実際に死体を見たというのならば、あのアール・エスは一体何者だろうか……。
「約束どおり迎えに来たぞ、『ナーガ・アクアマーレ・ミズノエ』!」
 ナガヒサを本名で呼ぶアール・エスが上空から舞い降りてナガヒサを捕らえ、天宮遺跡の特別中央区へ連れ去っていった。
 皇帝や八賢者が住んでいたと言われている特別中央区は通常、発掘許可区域ではないのだが、緊急事態の為に特別に立ち入る事を許される。ただし条件付で。
「特別中央区のものは殆ど手を出すな……つまり、調査目的で持ち帰るなって事?」
「……表沙汰にされるのが怖いのかしらね。ヴァーヌスヴェレ王朝のしてきた事の記録があるのなら。でも調査はしたいんでしょ?」
 頷くのはリーフェだ。
「できるならね。器具類とかだったらいいんでしょう? ならば、どちらにしても行くべきじゃないかしら」
 この先に何があるのか、何が待ち構えているのか、現時点では知る由も無い。
 だが、ナガヒサ――水の賢者たるナーガを連れ去られたのは事実だ。
 ラウリウム達も急いで向かった。
 特別中央区は、ヴェレシティの高層ビル群よりも高くそびえる建物がある。発掘対象区域の住宅区より立派で、本当に王国の中心部だった場所にふさわしい。
 一番高い建物は王宮で地下20階、地上66階建て。20階以下は部屋もたくさんあるが、その多くは研究や実験専用の部屋だった事がうかがえる。
 64階のある部屋で、薄笑いしながらアール・エスがナガヒサを押し込める。確かに懐かしかったが、同時に嫌悪感を覚えるナガヒサ。
 自分のものにふさわしくさせる為に、メガネを外して八賢者の正装をさせる事を強要するアール・エス。
 窓越しに聞こえる彼の不気味な笑いを背に、ナガヒサはゾクリとした――。

【アクション案内】

o1.アール・エスとの対決/ナガヒサを助ける
o2.遺跡発掘の調査(住宅区)
o3.遺跡発掘の調査(特別中央区)
o4.その他

【マスターより】

 遅くなってしまいましてすみません。今回もなんか、更にとんでもない方向に行きそうな気がしますが……。
 さて、今回は本章では扱わない情報も含まれています。気になる・次章の為に予習(?)したいという方はその他を選択して更に調べてみるも良しです。
 それでは次回も宜しくです。